メナーデのドイツ映画八十八ケ所巡礼

メナーデとは酒と狂乱の神ディオニュソスを崇める巫女のことです。本ブログではドイツ映画を中心に一人のメナーデ(男ですが)が映画について語ります。独断に満ちていますが、基本冷静です(たまにメナーデらしく狂乱)。まずは88本を目指していきます。最近は止まっていましたが、気が向いたときに書いております。

ドイツ映画『5パーセントの奇跡』 「多様性」肯定戦略

2017年ドイツ映画。実在の人物−−−−視覚の多くを失ってしまったが、努力もあって成功した−−−−の話をもとにした映画。酒を飲みながら見たせいもあるかもしれないが涙してしまった。

 

 主人公の諦めなさとそれを支える妹をはじめとした家族、チンピラな同僚の支援が暖かい。アマゾンレビューをざっとみるとリアリズム的観点からはこのあたりが「迷惑かけてる」的になっていただけないようだが、障害があったりハンディがある人も支える社会が望ましいというのが映画のメッセージ。私も、さすがに公式見解的すぎるようにも思ったが、いい映画と思った。

 

ほんで、作品情報を調べていると監督が、反ナチ運動の「白バラ」を映画化した監督だと判明。

白バラの祈り ーゾフィ・ショル、最期の日々ー (字幕版)
 

 こっちの方も昔見ていて、反ナチ抵抗したことありきでヒロイックな話にしててなんかひっかかる印象を抱いていた。今回のはイケたのはなぜなのか、少し自問。まだ答えはわからず。

 

いずれにせよ、『5パーセント…』はいいと思います。