メナーデのドイツ映画八十八ケ所巡礼

メナーデとは酒と狂乱の神ディオニュソスを崇める巫女のことです。本ブログではドイツ映画を中心に一人のメナーデ(男ですが)が映画について語ります。独断に満ちていますが、基本冷静です(たまにメナーデらしく狂乱)。まずは88本を目指していきます。最近は止まっていましたが、気が向いたときに書いております。

「ゲイ映画」、「ゲイ表現」の魅力

ブログを書き始めて、書きたい映画の多くがゲイ・レズビアンなど性的マイノリティーがテーマに組み込まれた映画であることにあらためて気づく。

 

 

アナザー・カントリー HDニューマスター版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • 発売日: 2010/01/29
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イギリスの名門校を舞台にした青春劇。ノブレス・オブリージュレーニンを読む青年への恋からの「別の国」 。

 

自由の代償 [DVD]

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 ニュー・ジャーマン・シネマの代表監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーは自身がゲイで、その恋人が映画に出演。

 

映画ではないが、最近亡くなった橋本治もゲイだった。

 

蓮と刀―どうして男は“男”をこわがるのか? (河出文庫)

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そして言わずもがなのボヘミアン・ラプソディー

 

ボヘミアン・ラプソディ (字幕版)

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そして同監督のエルトン・ジョンについての映画

 

 

ロケットマン (字幕版)

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「普通ではない」が故に自分で自分の運命を切り開かないといけないという「使命」を帯びた人たちの表現、そういった人々についての表現は切実で切なく、それに触れた者の心にも「キズ」を刻む。

 

 

フレディー・マーキュリーがゲイでエイズだったのは知っていたが、「いわゆるイギリス人」ではないゾロアスター教家庭出身のアジア系だったことはこの映画で初めて知った。フレディはとにかくノーマルな枠からはみ出ている。フレディーは例えば、「歯並び」も普通でない。が、揶揄されたときに、それを自分の強みだと言い返す。初めての恋人との出会いも含めて、心を揺さぶるシーンに満ちている。ライヴ・シーンでめちゃめちゃ熱くなる。

 

「運命は甘受するものではなく、自ら切り開いていくものだ」という強いメッセージ。

こういう表現は魂に触れる。そしてこういう表現はゲイに限らず「普通ではない」人たちに見られるものである。そして「普通の人」も本来、運命を自ら切り開くべきなのだと思う。

 

運命を切り開く歌

 

callmts.hatenablog.com

 

 

ロケット・マンはエルトン・ジョンについてあまり知らないこともあって、そこまでのめりこめなかったが、『ユア・ソング』は曲に詩がつくまでのエピソードも含めて本当に素晴らしい名曲だと再確認。

僕の歌は君の歌

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  • アーティスト:エルトン・ジョン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/10/26
  • メディア: CD
 

 

槇原敬之にしろ平井堅にしろ、ファンでなくとも表現の切実さを感じて引き込まれてしまう。

 

どんなときも。

どんなときも。

  • アーティスト:槇原敬之
  • 出版社/メーカー: WM Japan
  • 発売日: 2008/11/19
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 子供の頃はメロディーの素敵な歌としてしか認識していなかった。

 

 

哀歌(エレジー)

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  • 発売日: 2014/04/01
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 紅白でたまたま見て釘付けになった。

 

例えばデヴィッド・ボウイイエモン吉井和哉表現者としてのこうした存在に感染し「模倣=ミメーシス」したのだろう。

 

未公開のエクスペリエンス・ムービー

未公開のエクスペリエンス・ムービー

 

 

スウェードのブレッド・アンダーソンも同じく。 

ステイ・トゥゲザー

ステイ・トゥゲザー

 

 

他にも色々ありますが、またの機会に。