メナーデのドイツ映画八十八ケ所巡礼

メナーデとは酒と狂乱の神ディオニュソスを崇める巫女のことです。本ブログではドイツ映画を中心に一人のメナーデ(男ですが)が映画について語ります。独断に満ちていますが、基本冷静です(たまにメナーデらしく狂乱)。まずは88本を目指していきます。最近は止まっていましたが、気が向いたときに書いております。

SlintのSpiderland ドキュメンタリーDVD

今日はアメリカのバンドSlintについて

 

大学生の頃色々聴き漁る中で、当時好きだったモグワイと近いスローコア、サッドコアみたいなくくりの中での有名バンドだった。

Tweez

Tweez

  • 発売日: 1989/01/01
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 ファーストアルバムはかのスティーヴ・アルビニの録音。ギターがビービー言う音と、跳ねるリズムがカッコイイ一曲目の印象が強力なアルバム。ボーカルはつぶやき、しゃべり、叫び。ウィキペディアでmath rockとされているが、トリッキーな感じや変拍子の組み合わせ感はなくて、フレーズ主体でリズムが変わる感じ。曲はスッと入ってきます。

個人的に愛聴したのが次のアルバム。

Spiderland

Spiderland

  • アーティスト:Slint
  • 出版社/メーカー: Touch & Go Records
  • 発売日: 1994/03/31
  • メディア: CD
 

ボーカルの語りスタイルができあがってます。ギターはアルペジオ部分とディストーシ

 

ョン部のコントラストが効いてます。曲展開は前作より練られていてドラマチック。最後の曲が一番名曲だと思うけど、ストーリーは沈没船の幽霊か見捨てた子供の話(?)で、謎だけど、語りと曲展開が絡み合ってカッコイイ。

 

ちなみにギターはデヴィッド・パホで、後にスマパン解散後にビリー・コーガンが立ち上げたZwanに参加。Zwanは一枚アルバムを出して解散していて、後にコーガンがトランプ支持を表明した頃に、パホがかつてのことも含めてdisってます。

nme-jp.com

ビリー・コーガンのトランプ支持は個人的にはガッカリだけど、なんでなのかは聞きたいところです。インタヴューとかけっこうあるみたいなので、時間があればチェックしてみたいところ。

 

Slintに話を戻すと、Spiderlandのあとで解散しボーカルはFor Carnationというバンドを結成、ミニアルバムのほか、一枚アルバムを出してます。これは、Spiderlandの語りつぶやきスタイルとダークな静寂感を突き詰めたような一枚。これも愛聴。

 

For Carnation

For Carnation

  • アーティスト:The For Carnation
  • 出版社/メーカー: Touch & Go Records
  • 発売日: 2000/04/04
  • メディア: CD
 

スネアのゴーストノートまできっちり聞こえる一曲目、だんだん音が重なっていくのにどっぷり漬かれます。

 

この後は出ないのかと思ってたら、こちらも解散して残念。その後気づかなかったけど2007年、2013年に再結成してフェスでライブをして、2014年はツアーもしています。

 

その年リマスターされたスパイダーランドが発売されています。

デモトラックなど収録のボーナスCDとドキュメンタリーDVD付き。

 

Spiderland (+DVD)

Spiderland (+DVD)

  • アーティスト:Slint
  • 出版社/メーカー: Touch & Go Records
  • 発売日: 2014/06/24
  • メディア: CD
 

ドキュメンタリーを一回見ましたが、スパイダーランド・レコーディングの頃の回想があって面白いものでした。ドラムの家で練習してたらしく、ドキュメンタリーもドラマーの家族が回想しているところがけっこうあって、彼に焦点があたって面白い作りです。当時のメンバーが家でひたすら練習してた話とか非常に新鮮で、バンドの印象がけっこう変わりました。DVDは貸しっぱなしになっているので、いつか返してもらおう。

youtubeに一部アップされてます。Good Morning, Captainのdemo音源に当時の様子が重ねられてます。

 


Slint - Good Morning, Captain (Demo)

 

めっちゃ家! ほとんど子供!